ガイドの取付け

ガイドの種類には竿の用途別に様々な種類がありますが、購入する際にロッドの長さ、種類を説明すれば、取り扱っているお店であれば選んでもらえるでしょう。また、スレッドはロッドをハデにするならNCPスレッド(糸色がそのまま出る)、渋くするならナイロンスレッド(バーニッシュが沁みこみ透き通る感じ)が良いでしょう。

トップガイドの接着は終わっていますので、まずはトップガイド下のラッピングをします。その後トップリング芯とスパイン出しのときの印を元にガイド取付け位置にトップ側からガイドが曲がらないように仮止めをします。ブランク購入時にガイド位置が付いてない場合は自分でガイドの位置を決めなければなりません。基本的にはブランクの一番曲がる部分にガイドが付き、それを基準に割り振るとされています。第1ガイドよりグリップに向かって徐々にガイド間隔が広くなっていきます。今回使用のブランクはトラウトスピン9’6”ファーストアクションですが、ガイドサイズはTOPがPST−8、第1ガイドからLVSG-8、8、10、12、16、20、で最後がSVSG-30です。ガイド間隔は13.0、17.5、21.5、26.5、29.5、33.0、38.0mmです。フライロッドの間隔表、サイズ表は当HPに掲載されていますので、参考にして下さい。
■フライロッド ガイドサイズ表■
■フライロッド ガイド間隔表 ■

ガイドが大きいほうが見やすいと思いSVSG−30の画像を撮りましたが、ピンボケですね…片手で撮るとやっぱブレます。
さて、ラッピングの始まりです。
今回は渋く仕上げようと思うので、ナイロンスレッドAブラックを使用します。まず、スレッドをブランク上でクロスに掛け、巻き始めまでもっていきます。巻き始めはブランク径に比例していますので、ティップの細い部分はガイド足と巻き始めの長さは短めに、バット部は長めにするとカッコヨクしあがります。そして、クロスしたスレッドをブランクを回しながらスレッドを密に巻いていきます。10巻き程度巻いたところで、内側に入った不用スレッドをハサミで切りとします。その後同じ様にスレッドを巻き続けガイドの足を越えガイド足の付け根(スレッドの巻き終わり)より1cm程度(巻き幅によって違います)のところで止めます。
そこで、”引き抜き糸”(ナイロンハリスやスレッドをループ状にしたもの)をブランクに乗せ、スレッドで巻きこんで行き、最後まで巻き上げます。スプールよりスレッドを切断し、引き抜き糸のループの中に入れ、巻いたスレッドの終わりまで引き抜き糸を引きます。ループ内のスレッドを短く切断します。最後に引き抜き糸を完全に引き抜いて、完成です。引き抜くときに斜め45°ぐらいで引くと余計なスレッドが顔をださず、綺麗に仕上ります。
写真左は、巻き終わったスレッドをツルツルの棒(ボトキンでもOK)ならしているところ。

写真右は端にメタリックスレッド(シルバー)で飾り巻きを入れている所。
縁取りは3-5周程度が良いでしょう。
巻き方は同じですが、巻き数が少ないため最初から引き抜き糸を入れておき、巻き終わったら切らずに引き抜いてしまいます。不用な部分はカッターでブランクを傷つけないように切り落とします。

ガイド両側を均等のスレッド幅に仕上げ完了です。ガイドが付いたら曲がりがないか再確認します。総てのガイドが付いたら、続いてネーム回りの化粧ラップ、フックキーパーの取付けを同じ方法で仕上げ、ラッピングの完成です。
通常はゴールド、シルバー、レッドなどで入れる”モンモン”(ワタクシどもはそう呼んでます)ですが、今回はグリップの上部に蓄光スレッドで鳳凰の柄を織り込み。ちょっとイカぽい柄が夜中にボァーと光る予定…
この織り込みはアメリカじゃ結構流行っているんですが、こんなメンドクサイの普通なかなかやんないですよね…


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